(上)石臼でひいた豆を鍋に入れ、薪で煮る。吹きこぼれそうになったら米ぬかを入れる。するとスッとおさまるのが不思議だ
(下)「んー、いいにおい、豆のにおいがする!」
すりつぶした豆と汁を煮て、布で漉して、残った搾りかすが”おから”。まだ湯気がたっているアツアツのおからを、おばあちゃんの孫、綾香ちゃんと一緒にちょっと味見
人生半分近くやってると、旅の仕方も変わってくるようだ。そして、感動の色も微妙に変わってくる。たとえば疾風のごとくバイクでツーリングしていた10代や20代の頃とは、まずその速度が違う。目的地に着くまでは、むしろ今の方が早いのだが、着いてからはのんびりしたいなあと思うようになった。そしてあれほどまでに新天地を求めて奔走していたのに、気に入ったところがあれば、しつこく何度も訪れたいと思うようになった。何かが私の中で変わったのだろうか。飯山市で手作り豆腐を指南してくれる体験民宿があるという。豆さえあればご機嫌という私のこと、当然豆腐作りは何度か取材したことがあるのに、一度も作ったことがない。プロが真剣勝負で作業している時に「教えて」ともいえないから、当たり前ではある。しかしこれを覚えれば、次は味噌にも挑戦できるかもしれない。作ってみたい!という闘志がムラムラと湧いてきた。戸狩温泉スキー場のすぐ近くに、絶景を抱えたその温泉宿はあった。玄関に立つと、おばあちゃんの作っている野菜畑が、なだらかに山の麓の千曲川まで続いている。山、川、大きな空と、私のすきなものばかり揃っていて、いっぺんにここが気に入ってしまった。「すぐに作りましょうかね」玄関での挨拶もそこそこに、おばあちゃんが→次項へ
しぼりかすが”おから”なら、しぼって残った汁が”豆乳”。毎日、豆乳を飲んでいる山村さんはゴクゴクと一気飲み
豆乳ににがりを加え、型に入れ、重しをのせて水気を切る。「この汁を、顔に塗ると肌がすべすべになるの」とおばあちゃん。早速、天然化粧水を肌にぴたぴた

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